最高の推しを最高の写真にする方法3 #光と色彩編
●前回までのあらすじ
本稿は下記テキストの内容が前提になっております。非常にクソ長い反面、誰もが無意識にやってることの言語化が大半で撮りなれた方にとって目新しい内容はたぶんそんなにないです。
写真界隈特有の思わせぶり一行解説や3分クッキング的動画解説風でもなく、専門的で難解なものよりもうちょっと大味な…センスがない私がセンスがある風をすべて理屈で再現するために考えてきた「そもそもいい写真って何?」から始めるスーパー冗長全ブッコミ解説シリーズです。
●意識的に見ているのは被写体だが、無意識の感情に訴えるのは色彩と光である
今回はライブハウスという空間を非日常たらしめているものとしての色とりどりのライティングを画に落とし込むことの意義について。そんな光と色彩のお話です。
当然、プロのカメラマンはこのことを熟知しているので、たとえばスタジオであれば写真にどんな印象を与えたいかによってライティングを事細かに設定したり、野外においては太陽の位置を計算し、レフ板などを使って光をコントロールして狙った光を作ります。
しかしライブ撮影をする人間は自分の意志でライティングを制御することはできません。その代わりに一つのライブ演出の中にはスタジオワークで意図的に作ろうとしたらとてつもない手間がかかるであろう多彩なライティング環境が存在し、実に短い時間でそれらを撮影することが可能です。制約の多さのほうが話題になりますがそもそもすごい贅沢なことなんです。
●プレーンライト
●フロントライト
プレーンライトにかなり近いですが、真正面からそれなりに強い光が当たってる状態のライティングです。リリイベ環境などで多いです。
影はほとんど出ません。したがって立体的な存在感はあまり出ず、表情などの情感を伝えるのには向いていませんが、衣装などの形状や色を際立たせたい時に有効です。真正面から十分な光があたり、陰影もで出にくいことから「単純に綺麗に撮る」という意味では歓迎されやすく、スマホも含めて機材依存度が低いライトです。逆にいえばこうした光があたりやすい設計のライブハウスはアイドルなどのライブが多く、女の子が綺麗に見えるように配慮しているといえるかもしれません。実際、そういうコンセプトの箱もあるとかないとか。顔に陰影が出にくい、ということはスチルで撮るのが難しい表情の一つである「笑顔」も可愛く写りやすいです。
●エッジライト
●逆光
一般的な写真においては逆光はあまり良い光源ではありません。しかしライブにおいてはそれも非日常的なワンシーンのエッセンスです。
●アンダーライト
●スポットライト
舞台ライティングの基本的なものの一つです。メインの被写体だけを光源が切り取るため、テーマがわかりやすい写真になりやすいのでシャッターチャンスと認識している人も多い瞬間だと思います。
●レーザー
●多重露光
大きくわけると上記の光の時を意識的に狙っていくと撮れ高のバリエーションが増えます。ライブ中にレンズチェンジすることは可能ではありますが、実際はなかなか難しいことも多いでしょう。どうしても画角が単調になりがちな部分を補うことができます。
では逆に撮りにくい、撮っても成果が得にくいライティングはどのようなものでしょうか?次章、似たような光であっても良い効果が生まれにくい光について考えてみます。
●カラーライトと色の恒常性問題
●肌色から遠い色ほど美しく見えない
●ライティングを構図に積極的に取り込む
●補色や反対色を意識して光の色を立てる
●現像は茹でた素麺を氷水でシメる作業
●まとめ
現場で光を見てショットの瞬間を狙うこと、意図的に入れた光を最大化するために現像処理をすること、この両輪を行えばきっと情感ある写真を作れます。そうしたことが誰でも行える(たとえスマホでも)ような時代になったことと、インスタなどの写真投稿型SNSの隆盛は無縁ではないでしょう。「インスタ映え」などと言う言葉ができて久しいですが、実体験を疎かにして(頼んだ飯を食わないとか)写真を優先する姿勢はともかくとして、伝わる写真に仕立てる技術として決して侮れる要素は一つもないと思ってます。もちろん好みはそれぞれですが、「誰に」「何を」「伝えたい」のか?撮るべき要点を明確にする過程には、整理された光と色が織りなす情感は欠かせません。
ライブ写真ほど様々な光を一気に体験できるジャンルは多くはないです。被写体の魅力にたくさん酔いつつも、空間を照らし出す光と色についてもぜひ楽しんでいただきたいです!
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